大阪市立の高校22校(2022年4月開校予定の1校を含む)が2022年4月に大阪府に移管される問題。
この問題では、教育的な観点からの疑問のほか、「学校にかかる資産の一切を大阪府に無償譲渡することで、大阪市民の財産に損害を与えている」という財産面での側面も指摘され、無償譲渡の差し止めを求める住民訴訟にもなっている。

Yahooに2022年2月1日、ジャーナリストの幸田泉氏の記事『大阪市立の高校の大阪府への無償譲渡を巡る住民訴訟がスピード審理。3月25日に判決』が掲載されている。



この案件では、住民訴訟としては異例のスピード審理がおこなわれ、2022年3月25日に判決が言い渡される予定となっているとのこと。 記事によると、訴訟の論点は以下のようになっている。

 ①大阪市が高校不動産を大阪府に無償譲渡するのは府立高校の建設費用を大阪市が負担することになるのか(地方財政法27条1項、同法28条の2に違反するか)②高校不動産を大阪府に無償譲渡することに大阪市の公益はあるのか(地方自治法232条の2に違反するか)③大阪市議会は高校不動産の寄付を議決したと言えるのか(地方自治法96条1項6号、同法237条2項に違反するか)④公有財産の寄付について規定した大阪市財産条例16条を適用して高校の無償譲渡ができるのか。

「大阪都構想」が形を変えて続く

高校移管の背景には、大阪市政与党・大阪維新の会が掲げたいわゆる「大阪都構想」がある。

 大阪市の市制そのものを解体することをもくろんだ住民投票は2度にわたって否決された。

しかし否決後も、市の枠組みを残したままで、大阪市の都市計画などを大阪府に委託する条例などの形で大阪市の権限をなし崩し的に奪おうとする策動が続いている。 高校移管、無償譲渡も、その一環だともされている。