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2021年度に福岡市立中学校で、当時1年だった女子生徒へのいじめ事案があり、当該生徒が不登校になって「重大事態」と認定していたことがわかった。
福岡市教育委員会は2023年9月5日までに、当該事案に関する調査報告書をまとめた。
報道などによると、2021年5~6月頃、当該生徒本人の知らないところで、同級生がLINEグループを作り、この生徒の写真を加工した画像や、「キモい」などと中傷する内容をLINE上に流していた。
LINEを見た同級生が本人に知らせて、本人がスクールカウンセラーに相談したという。学校側はそれらの情報を把握し、LINEグループに関係していた生徒に事情を聴いたが、この生徒らは「LINEグループはすでに消去している」などと嘘を伝えたため、学校側はそれ以上事実確認をせず、問題のメッセージ内容の確認や保全などはしなかったとされる。
学校側は、学年集会でこの案件を指導した。しかしこのことによって、いじめの内容が学年の生徒に広まった形にもなり、当該生徒は強い苦痛を感じたとされる。
さらに2021年7月には、学校の風紀指導で、ほかの生徒の前で担任教諭らから叱責されるなどの事案もあった。これらのことが重なり、当該生徒は「人の目が怖い」と感じるようになり、不登校になったとされる。
調査報告書では、いじめを指摘した上で、不登校の原因については「いじめのみならず、行き過ぎた風紀指導など、学校側の対応の不備が大きい」と指摘した。
いじめの内容もひどい案件ではあるが、それに加えて、学校側の対応のまずさが際立っている形にもなってしまっている。このような対応でよかったのだろうかということは、より一層深めていく必要があるだろう。