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三重県津市一志町の「一志ジュニアレスリング教室」で2015年11月、指導者による重大な「体罰」事件があり、当時6歳の児童がケガをしたと、2023年10月に週刊誌で報道されている。

経過

報道によると、事件のあらましは、以下のように指摘されている。

レスリングで全国大会優勝の経験もあり、レスリング教室を一家で経営している経営者でもある男性指導者が、2015年11月19日の練習中に、児童に無言で近づき、平手打ちをした。指導者は当時控室にいたが、児童が泣いていた様子に気づき、控室から練習場に飛び出したという。その際に被害児童は吹っ飛ばされて頭を打ち付けるような形で、救急搬送されるなどもした。また頬には内出血なども生じた。

被害児童はしばらく自宅静養となった。

被害児童の父親もレスリング経験者で、同教室のコーチとして在籍し、事故当時は別の中学生の練習を指導していた。父親は、加害の瞬間を直接目撃していないというが、付き添っていたほかの保護者によると、上記のような暴行があったと指摘されたという。

この教室は、五輪レスリング選手の実家でもあり、レスリング指導者でもあった選手の父親(故人)が教室を設立した。加害者となった指導者は当該選手の実兄にもあたり、父親死去後に当該指導者が教室の代表を引き継ぐ形になった。

教室は父親の代から、「体罰」を伴う指導は当然だと扱うなどしていたという。また指導者も、普段から「手を挙げることはある」などと話していたともされる。

被害児童が通っていた幼稚園では、事件の一部始終を聞き、警察に通報した方がいいと保護者側にアドバイスした。しかしその一方で、教室関係者は、「お宅のお子さん、指導者に殴られたんだって」と笑いながら話し、「警察に通報すると、(当時五輪出場を目指していた、一族のレスリング選手の)オリンピックがヤバいよ」などと圧力をかけるなどしたともいう。

教室の保護者会では、指導者の母親が、被害者保護者に対して「あんた、まだグジグジ言うとんの?」「お父さん(教室創設者で、加害者の父親)もそういうことあったけど、一度も謝らへん」などとなじったという。また指導者本人も「今まで指導中に手を上げたことは何回もあるけれど、悪いとは思っていない。勝つためやったら何でもする。そんなに言うんやったら俺、責任とって監督辞めるわ」と居直ったという。

結局、被害者側は教室をやめ、同教室コーチでもあった被害者の父親は教室を去った。その後被害者は別のレスリング教室に移ったという。

児童が当時の被害を訴えたこと、一族の選手が現役引退したことなども重なり、2022年になって警察に被害を相談した。しかし三重県警で応対した担当者は、父親に対して、事件を訴えるなとばかりの発言をしたという。

週刊誌では2023年10月、指導者本人とその母親に取材している。指導者本人は事実関係を大筋で認め「レスリング協会からも処分を受けた。あれ以来『体罰』はしていない。反省している」と話したという。

レスリング協会は、2023年になって情報を得た上で調査をおこなったとして、当該指導者の指導停止処分を科したという。

雑感

事件の経過は、報道の内容通りだとすれば、極めて悪質なものだといわなければならない。大人が幼稚園児を吹っ飛ばす、しかも人並み以上の腕力・体力の持ち主がこのようなことをおこなったなど、「体罰」・暴行であり、虐待だと激しいそしりを逃れないものであろう。

また「強くなるためには暴力も必要」かのような指導手法がまかり通っていたというのも、時代錯誤のものであり、このような考え方とは早急に決別しなければならない。

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