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大阪府枚方市立小学校で、一風変わった授業がおこなわれたとのこと。
共同通信社が運営するネットメディア『OVO』が報じている。
2024年2月22日に配信された『「桃鉄に枚方市を追加してください」 桃鉄ゲーム監督の前でガチプレゼン 大阪・枚方市小倉小学校の6年生』という記事。
ゲームソフト『桃太郎電鉄』(桃鉄)は、「線路・駅を双六に見立てて、日本全国の駅を回り、停まった駅で地域の名物などの物件を購入する。最終的には総資産の多寡でゲーム参加者の勝敗を決める」というゲームのコンセプトである。娯楽用のゲームソフトではあるが、地理を学ぶ教材としても活用されている。
同ソフトの販売元「コナミ」は2023年、教育機関向けに、地理学習としてのコンテンツに特化したゲームソフト「桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~」を発表した。
児童のプレゼンテーション
大阪府枚方市のある小学校がいち早くこのソフトを導入した。その上で、同小学校の6年児童が、班に分かれて、それぞれが「自分たちの街・枚方市をゲームの舞台として取り入れてほしい」というプレゼンテーションをおこなったとのこと。
児童らは、市内に立地し日本最古ともされる遊園地「ひらかたパーク」や、市内の商業施設「くずはモール」などの地域のスポットなどを示し、また市に伝わる伝統文化や工場などを示し、枚方市の魅力を訴えた。
担当者の見解
児童らのプレゼンテーションを聞いた「コナミ」の担当者は、結論からいうと「児童らの提案は採用できない」とするコメントを述べた。
理由としては、「多くの班の主張が重なっていること」などを挙げ、8割の人が同じような意見を持っていると、採用されにくくなると指摘した。
「桃鉄」のコンセプトとしては、30年以上の長期にわたって残っているような施設がほとんどを占め、ショッピングセンターのような比較的短命な施設は採用されていないことも指摘した。
雑感
結論から言うと、児童らの提案が通らなかったことは、児童らにとっては残念な結果になってしまった。一方で、担当者も児童を「子ども」扱いせずに対応し、ていねいな対応をおこなっているという印象も受ける。
児童にとっては不満な内容にはなっているのだが、それでも、児童にとっては長期的に見れば学ぶ内容が多く、次につながっているのではないかともいえる。