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大阪府八尾市立小学校1年だった女子児童が2022年、遠足で水分補給を求めたにもかかわらず教員が拒否して熱中症を発症したとして、両親が八尾市を相手取り約220万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしていたことがわかった。
2024年2月27日に第1回口頭弁論が開かれ、八尾市は請求棄却を求めて争う方針を示した。
経過
報道によると、以下のような経過が指摘されている。
八尾市立小学校1年の女子児童は2022年5月、遠足に参加した。
両親は「この児童は同年齢の児童と比較して体が小さく、体力的に弱い」として、こまめな水分補給が必要だと判断した。水筒のお茶のほか、水筒が空になったときにペットボトルなどの水分を追加購入する費用として、300円を持たせた。また児童が体調不良を訴えたときには、保護者の元に連絡するように学校側にお願いした。
当日、児童は水筒のお茶を全部飲んだ上で、足りない分の水分を市販のお茶で補給しようと、ペットボトルを購入したいと担任教諭に申し出た。しかし教諭はその申し出を拒否したという。
また帰り道で児童が体調不良を訴えたが、学校側は対応することはなかったとしている。
児童は学校に到着後に体調不良を発症し、その日の夜に救急搬送された。38度を超える高熱を出し、熱中症と診断された。児童はその後回復したとしている。
雑感
学校側の対応については、従来型の対応としては特に表立った問題は見当たらず、それでよかったのかもしれない。
しかしながら、結果的に児童に重大な健康被害を与えてしまったことについては、重く受け止める必要があるのだろう。
熱中症の問題については、こまめな水分補給などの予防策が重要だとされている。現金の取り扱いなどの課題はあるものの、手持ちの水筒が空になったときにはどうするのかなどの観点は、慎重に検討していかなければならない課題だといえる。
新たな時代の対応として、手法をアップデートさせていくことも必要になってくるのではないかとも思われる。