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大阪市教育委員会は2024年2月29日、「少なくとも2021年度以降、複数の児童に威圧的な発言を繰り返し、児童5人を登校できない状態にさせた」などとして、市立小学校の女性教諭(38)を停職3ヶ月の懲戒処分にした。

経過

この教諭は、2021年度~2022年度には西淀川区内の小学校に勤務していた。当時勤務していた学校で、学級担任や少人数指導を担当する中で、「ノートを机に投げるように返却する」「提出物を見て『字が汚いからやり直し』『なんでこんなんわからへんの』など不適切発言をおこなう」「提出物のページを破る」などの威圧的言動を繰り返した。また、テスト中に解答を書く手が止まった児童に対して「はよ書きや、やる気あんの」などと暴言を吐いた。

当該教諭は2023年度、淀川区の小学校に転任した。異動先の現任校でも態度が変わることはなく、学級担任として、児童に暴言や威圧的言動を繰り返した。

2022年夏に前任校が実施したアンケートで、保護者から学校に苦情が相次ぎ、事態が発覚した。前任校と現任校であわせて5人の児童が、教諭の行為を恐怖に感じ、教室に入れなくなるなどの状況が生まれたという。

大阪市教育委員会は、調査が一定進んだ2023年7月以降処分が決定するまでの間、別の教員の立ち会いのもとで、学級担任を続けさせていた。

当該教員は自分の行為について「適切に対応した」「児童による言葉の切り取り」「厳しく指導することもあるが生活学習規範の向上のため。親が過干渉だからこういう訴えが出ている」などと主張したという。

大阪市教育委員会は、前任校と現任校での行為、計21人に対する14件を不適切だと認定し、また反省の色が見られないとして、教諭を停職3ヶ月の懲戒処分にした。教諭は依願退職などはしておらず、今後個別の研修なども検討している。

雑感

指導については、児童の人権を尊重することが前提であり、最低限かつ最大の必要な行為である。しかしそれを真っ向から否定し、暴力的行為や威圧的言動・ハラスメント行為を公然とおこなうようなことは、あってはならない。

しかもそれが問題になると、児童や保護者に責任転嫁して自己正当化を図ろうとするなど、全くの問題外である。

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