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三重県教育委員会は2024年3月13日、学校現場で生徒が受けたセクハラ等についての調査結果を公表した。
調査は県立高校、公立中学校と、特別支援学校の中等部・高等部を対象にしたとしている。2022年秋以降に受けた、あるいは目撃した事案について、具体的な状況や頻度を尋ねたとしている。
その結果、対象の生徒約8万人中、少なくとも137件について「自身が被害を受けた」あるいは「ほかの生徒が被害を受けたのを目撃した」という回答があったという。
具体的には、「指導」と称して不要に体を触られる行為や、不適切な発言などがあったとしている。セクハラ発言だけでなく、性別役割分担を固定化して押しつけるようなジェンダーハラスメント発言とうかがわれるものについての訴えもあったとしている。
報道などで回答事例としてあげられているものとしては、「体育の授業中に、『生理はつらくても病気じゃないから大丈夫』という趣旨の発言があった」「授業中に体に触れられて話しかけられるなどした」「部活動で、必要以上に体に触れられて指導を受けた」などがあったとしている。
このほか「男子生徒のみのクラスで『男臭い』などといわれた」「授業中に『男のくせに』などと発言があった」「部活動で、男子は速いのだから先頭で走るように言われた」などのジェンダーハラスメント的な被害訴えや、「生徒の失敗に対し、またやったと発言した」などのモラハラ的な被害訴えなどもあったとされる。
また、被害の回答としてはあったものの、正直言ってこれだけでは背景の状況が把握できず、セクハラ発言なのか、それともただの英語が不得手な英語教員なのか、いまいち意味が取りにくいものとしては、「授業中に、教員がアルファベットの『H』を、『エイチ』ではなく『エッチ』と発音した」などの訴えもあったとしている。
三重県教育委員会では、訴えがあった各事案について、懲戒処分に該当する行為はなかったと判断したという。
いずれにしても、生徒を傷つけるような不用意な発言や言動であり、また不適切なものだと言わざるを得ないだろう。ハラスメントについては認識をアップデートさせた上で、より適切な対応へと切り替えていくことが必要だと感じる。