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「あの日」から11年になる。

2013年3月28日、奈良県橿原市立中学校1年だった女子生徒が、いじめを苦にして自殺した事案があった。

その後の経過を、共同通信2024年3月28日『「こんなこと許されるの?」調査委員会が認定した「いじめ」は裁判で一転否定、どん底に突き落とされた母親の怒り 命を絶った娘のために闘い続けた11年』がまとめ、記事にしている。

事案の経過は、大筋で以下のようになっている。

生徒は2013年3月28日、マンションから飛び降り自殺した。当日の様子や、その後の家族の動き、学校側や同級生などの対応を、記事では克明に描写している。

調査委員会では紆余曲折の末、生徒へのいじめを認定し、自殺防止の可能性にまで言及した。しかし民事訴訟では、橿原市はいじめを否定して争う方針を示した。その結果、一審の奈良地裁では2021年3月、いじめを認定せず、また学校側の対応についても「自殺を予見することは困難」として、請求を棄却した。二審大阪高裁でも2023年5月、控訴を棄却した。その後二審判決が確定したという。

記事ではこのように記している。

裁判さえ起こさなければ、一度認定された「いじめ」が否定されずに済んだかもしれない。だが、後悔はない。「わが子がなんで死んだのか分からんと生きていけない。知りたいと思うのが親」

 そうは言っても、心の中のわだかまりは消えない。「学校側が立ち上げた調査委員会の報告書を、司法の場で学校側が否定して、結果その通りになった。こんなことが許されていいの?」

共同通信2024年3月28日『「こんなこと許されるの?」調査委員会が認定した「いじめ」は裁判で一転否定、どん底に突き落とされた母親の怒り 命を絶った娘のために闘い続けた11年』

 

確かに、学校・市教委が認定したいじめを、市が自ら否定し、裁判でもいじめが認められなかったというのは、おかしなことである。

生徒が苦しめられ、命を失う状況になったということは、重く受け止めなけなければならない。

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