当ブログは2024年8月以降、新サイト(https://kyouiku-blog.hatenablog.jp/)で更新をおこなっています。

宮崎市で2024年4月3日、サッカー部の練習試合中に落雷事故があり、複数の高校生が救急搬送され、うち1人が意識不明になっていると報じられている。

経過

事故は2024年4月3日午後2時40分頃に発生した。宮崎市の私立鵬翔高校グラウンドに落雷した。

事故当時、鵬翔高校と熊本県立鹿本高校(熊本県山鹿市)の練習試合がおこなわれていた。

落雷の影響で、グラウンドにいた生徒ら18人が救急搬送された。鹿本高校の生徒2人が意識不明の状態で搬送され、うち1人は搬送後に意識を回復したとしている。

事故当時は荒天で、雷注意報が出されていたとしている。鵬翔高校によると、事故当時は雨が弱まっていて雷鳴も聞こえなかったとして、練習試合を続行する判断をおこなったとしているという。

ほぼ同じ時間帯には、離陸直後で宮崎県沖を飛行していた宮崎空港発東京・羽田空港行きの航空機に2度にわたって落雷し、機体の点検が必要だとする判断で大阪・関西空港に目的地を変更して着陸するアクシデントも発生していた。

雑感

この事故については、報道の範囲でしかわからない部分もあり、報道で指摘された事実関係以上の詳細については現時点では差し控える。

一方で、報道された内容をみると、1996年8月に大阪府高槻市で発生した落雷事故(のち訴訟になり、被害者勝訴)と似ているという気がしてならない。

1996年の事故も、雷注意報のもとでサッカー部の試合をおこなっていたところ、グラウンドに落雷し、試合に参加していたサッカー部員の高校生に直撃した。生徒は重い障がいが残り、訴訟では引率教員や主催者の過失が認定された。

ほか、2014年8月には愛知県扶桑町で、野球部の練習試合中だった高校生が死亡する事故が発生した。2016年8月には埼玉県川越市で、野球部の練習中だった高校生に落雷して心肺停止状態になった。

これらを受け、文部科学省が指針を作成し、部活動指導者には、雷注意報など気象情報を収集する・天候が急変した場合には中止の判断を下すなどの対策を求めているという。

今回の事故については、詳細はこれから明らかにされていくとも思われる。まずは、被害生徒の回復を願う。そして生徒自身や、指導者・スタッフ自身なども含めて、安全が第一であるという観点から、詳細を検証して生かしていく必要があろう。

このエントリーをはてなブックマークに追加 編集