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学校での健康診断の問題、SNS上で炎上している。
きっかけは、2024年5月21日に投稿された内容。「小学生の娘が通う学校で健康診断の際、上半身裸になるよう指示され、自身の娘を含むクラスの女子児童が憤っていた」とするもの。
健康診断の問題については、当事者・保護者や、診断に関係する医療従事者の側から、さまざまな意見が飛び交っている。
検診を受けることになる児童生徒の羞恥心などにも配慮する必要がある。
一方で医療従事者の側からは、脊椎側湾症や、アザなど虐待の痕跡の発見にもつながると指摘している。衣服の上からだと、精度が落ちるとも指摘されている。
文部科学省では、必要で避けられないとき以外は上衣着用での検診も可能とする見解を出している。
健康診断をめぐっては、秋田県内の公立小中学校から国立高等専門学校に進学した女性が、「在籍していたいずれの学校でも、学校検診で脊柱側湾症を見落とされ、異常なしという所見になっていた。しかし自身や家族が異変に気付いて病院を受診したことで、脊柱側湾症が発覚し、以前からの症状だと診断された」と訴え、「学校検診が適切ではなかった」として、小中学校を運営する自治体と高専を運営する独立行政法人を相手取り損害賠償を求める訴訟を起こした事例が、2019年にあった。
今回のSNS上での話題については、どさくさに紛れておかしなジェンダー観を持つ人たちが煽っているという側面もなくもないようにも感じる。そういうのは別としても、子どもの人権という視点、医療的な視点などを総合的に考慮し、検診を受けることになる児童生徒へのていねいな説明や、検診の場でのより配慮した運営など、検討する課題は多い。