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熊本県人吉市立中学校で、水泳の授業中、担当の男性教師がクラス全員に対してプールサイドを裸足で走らせるなどし、うち21人が足裏にやけどを負っていたことが、2024年7月23日までに報道された。
経過
事件は2024年7月19日午前に起きた。
保健体育科の水泳の授業で、クラスの一部の生徒が授業に遅刻したとして、授業担当の男性教員がクラスの男女生徒26人全員(見学者を含む)の連帯責任だとして、全員に対してプールサイドを5周走らせる罰を科した。
プールサイドは樹脂製で、生徒らは裸足だったという。当日の気温は事故のあった時間帯で30度、最高気温は34度だったとされる。
さらに準備運動と称して、2周のランニングも追加した。
授業終了後、生徒らが痛みを訴えて保健室で手当を受ける事例が相次いだ。クラスのほとんどにあたる21人の生徒に、足の裏の水ぶくれなどのやけどの症状が認められた。
うち10人が医療機関を受診した。1人の生徒は、ケガの影響で、翌日の県中学校総合体育大会への出場を棄権した。
担当教員は「状況判断が甘く、子どもにけがをさせるような指導をしてしまい、反省している」と話したという。
雑感
生徒にケガをさせるような指導は、極めて不適切であることは、いうまでもないだろう。
炎天下で熱を持っているプールサイドを、裸足のままで長時間ランニングさせることは、リスクがある行為だということになる。
それ以前の話として、「遅刻者への連帯責任として、クラス全員に罰を科すような指導」そのものが、重大な問題がある。こういう集団主義や連帯責任というようなやり方は、教育的観点からいっても、適切とはいえないという印象を受ける。
生徒らの早期回復を願っている。同時に、このような指導はあってはならない。