青森県立八戸工業高校1年だった男子生徒が、所属していたラグビー部でのいじめとそれに関連した同部顧問教諭の不適切指導を苦にして2007年10月に自殺した問題で、生徒の両親が4月12日までに、青森県を相手取り約700万円の損害賠償を求める訴えを青森地裁に提訴しました。

生徒は2007年4月に同校に入学し、ラグビー部に入部しました。ラグビー部には顧問教諭の勧誘で入部したということです。

しかし入部直後から、部内でいじめを受けるようになりました。5月には退部を決意して顧問教諭に相談しましたが、顧問教諭はしつこく引き留め「退部するなら退学しろ」とまで発言したといいます。

生徒は部活動や顧問の対応を苦にして睡眠障害や抑うつ症状を発症し、2007年10月に自宅で自殺しました。

両親は事実解明を求めて学校側に交渉しました。しかし学校側は不誠実な対応に終始し、職員会議の文書が破棄されるなどしていたということです。そのため両親は提訴に踏み切りました。
訴状の通りなら、顧問教諭の対応はきわめて悪質なものです。いじめを放置した上、さらに自らもいじめに加担している形になったと言っても過言ではないでしょう。

(参考)
◎「高1、いじめで自殺」県に賠償求め提訴(朝日新聞・青森版 2011/4/12)

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