東京都内の公立小学校69校で、入学早々1年生のクラス替えに踏み切ることがわかりました。


 35人学級の法案が4月15日に成立したことに伴うものです。
 他府県では35人学級法案の成立を見越して、新年度のクラス編成を新基準の35人上限でおこないました。しかし東京都では「法改正が見送られるおそれがある」として従来通りの基準で学級編成をおこないました。
 仮に法改正が見送られた場合は都が教員の人件費を全額負担することが見込まれ、財政負担を恐れた様子です。
 35人学級法案の成立は新年度にずれ込み、4月1日付で遡及適用されることになりました。学級定員についてはある程度柔軟な編成も認められていますが、東京都では36人以上の学級について再編成することにしました。
 そのため、1年生が学校に慣れ始めたばかりの5月の時点でクラス替えになるという事例も生まれることになりました。「学校に慣れ始めたばかりの時点で環境を変えるべきではない」という苦情もあるということです。
 35人学級自体には賛成ですが、学校に慣れ始めた時点でのクラス替えというのもあまりよくないのではないかといえます。長期的な見通しを持たずに目先のことだけに対応した教育行政のあり方が主因だったとはいえども、年度途中でのクラス替えで子どもや学校現場に負担がくるのは大丈夫なのでしょうか。
(参考)
◎新学期開始直後に小1クラス替えへ 都内公立小69校(朝日新聞 2011/4/28)
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