東京都調布市立小学校で2012年12月20日、乳製品アレルギーをもつ5年女子児童が給食を食べた直後に体調を崩し、アレルゲンを摂取したことによるアナフィラキシーショックで死亡した事故で、調布市教委は1月8日、「担任教諭が、児童がお代わりをする際に誤って乳製品を含む通常メニューを手渡した」とする調査結果を公表した。


 児童は乳製品に強いアレルギー反応を示し、牛乳が体にかかっただけでも症状が出たという。担任教諭はこの児童の症状を把握していた。保護者と学校栄養士が月ごとに献立表を確認し、この児童が食べられない食材が含まれているメニューに×印をつけた献立表を作成し、月ごとに担任のもとに手渡されていた。
 この日はチーズ入りのチヂミが出された。児童用としてチーズを抜いた除去食を一食分別に作り、調理員から児童に除去食が直接手渡され、この児童はこれを食べた。しかし児童はおかわりを希望した。その際に担任教諭は献立表を十分に確認せず、児童に「これ大丈夫か」と声をかけただけで通常のチーズ入りチヂミを渡してしまった。
 担任教諭は事故に強い精神的ショックを受け、直後には調査にも応じられない状態で、現在も体調を崩して休んでいるという。遺族側は担任教諭について「これからも教諭を続けてほしい」などと表明しているという。
 せめて、このような事故が二度と起こらないよう、教訓と対策を解明していくことが重要ではないだろうか。
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