大阪府大東市立小学校5年の男子児童が2月14日午後4時25分頃、JR片町線(学研都市線)野崎駅で通過中の快速電車に飛び込み自殺した。児童が持っていたカバンの中から、通っていた小学校の統廃合に抗議して自殺すると読める遺書が見つかったという。


 児童の通っていた大東市立小学校では近隣校との統廃合計画が具体化し、2013年4月より統合する予定になっている。2月17日に閉校式が予定されている。
 児童は自殺前日、「閉校式を止めることができないか」「学校がつぶされるのに僕たちの気持ちを誰も聞いてくれない」などと、統廃合への不満を話していたという。
 自殺現場で児童のカバンから見つかったメモには、「どうか一つのちいさな命とひきかえに、とうはいごうを中止してください」と記されていた。遺族は「息子の思いに気付いてやれなかったのが悔しい。自殺というやり方で世の中が変わると他の子が思わないでほしい」と話しているという。
 学校統廃合は各地で具体化している。統廃合計画では、児童生徒・保護者・地域住民の要望や合意から出発した事例よりも、行政からの提案があって具体化していく例が多いとみられる。そのため保護者・卒業生・地域住民から強い反対や異論が出て住民運動になることもよくある。
 統廃合については一般的にはケースバイケースだろうが、少なくとも関係者の意見をじっくりと聴きながら慎重に進めていかなければならない。
 統廃合に関して児童の意見を聞く場はなかったのだろうか。また統廃合計画の進め方に問題はなかったのだろうか。
(参考)
◎自殺か:小5駅で飛び込み 学校統廃合中止求めるメモ残す(毎日新聞 2013/2/15)
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