大阪府教育委員会が2014年度の高校教科書の採択にあたり、特定の日本史教科書を名指しして「一面的」などと攻撃する見解を出していたことが報じられている。


 府教委が問題視した教科書は、実教出版の高校日本史教科書「日本史A」「日本史B」の2種類。国旗国歌法について、「政府は国民に国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。しかし一部の自治体で公務員への強制の動きがある」とした記述を「一面的」と攻撃している。
 東京都でも同じ箇所に教育委員会からの攻撃が加えられているが、大阪府でも発生したことになる。
 東京都も大阪府も、「強制されるべきものではない」と明確に答弁した政府見解に反して、教育現場での日の丸・君が代を強制するような職務命令を出している。教科書の記述は客観的事実でしかない。しかし強制しているという心当たりがあるからこそ、難癖をつけて攻撃するのであろう。
 一般的に言って悪事や不適切行為の心あたりがあるなら、反省して是正すべきなのである。しかし、指摘した相手を逆に悪人に仕立て上げて攻撃するといった人間も最近目立つが、これはとんでもない行動である。
 教科書問題についても、日の丸・君が代を強制し続けたいから、客観的事実が不都合なのだろう。しかし強制という根本から間違っているのだから、こういう行為はやめさせなければならない。
(参考)
◎歴史教科書「一面的」 大阪府教委、選定前に異例見解(共同通信 2013/7/16)
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