東京新聞2014年5月9日付に『足利市立中の女子制服見直し 応じたのは1校だけ』が掲載されている。

 記事によると、栃木県足利市で大豆生田実前市長(2013年4月の市長選で落選)が在任中に、市立中学校11校の制服を統一してコストダウンを図り、デザインも改めることを提案した。足利市教育委員会がこれを受け、まず女子生徒の制服変更から着手したいと各校PTAに打診していた。

 しかしPTA側からは「制服は学校が自主的に決めるべき」として、保護者会での意見聴取やアンケート等を踏まえ、教育委員会への回答期限の2014年3月までに現状維持を選択した学校が多かった。制服を変更するのは、創立70周年記念にあわせて2017年度から制服を一新するとした1校だけとなった。

 制服のデザイン、またそれ以前の制服制度そのものについても検討の余地はあるだろう。しかしその一方で、学校側の実情にあわせて自主性が尊重されるべき教育では、政治や行政が一方的に上から指示するような形だとうまくいかないという実例ともなっている。
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