2014年3月、ベビーシッターに預けられた横浜市在住のきょうだいが所在不明になり、2歳長男が埼玉県内のマンションで遺体で見つかり、次男も衰弱した状態で発見された事件で、神奈川県警は6月30日、ベビーシッター=保護責任者遺棄致傷罪などで起訴=に対して、殺人容疑での逮捕状をとった。7月1日にも再逮捕する。

 この事件は、インターネット上のベビーシッター紹介サイトが背景にある。容疑者は虐待疑惑などサイト利用者と度々トラブルを起こしてサイトからも退会処分を受けていたものの、偽名で再登録していた。

 今回被害にあった児童の母親とも、以前にトラブルになっていた。しかし容疑者が偽名を使っていたことや、子どもを預かる際には代理人が母親と接触して母親と直接顔を合わせなかったことなどで、母親は以前にトラブルになった人物だとは気づかなかったという。

 容疑者は「当時自分の体調が悪く、風邪薬を飲んで寝てしまった。起きたら児童が亡くなっていた」などと供述し、児童殺害への関与を否定しているという。しかし神奈川県警は、室内や遺体の状況から殺人容疑での立件は可能と判断した。

 極めて危険で恐ろしい事件である。一日も早い全容解明が求められる。

(参考)
◎ベビーシッター、殺人容疑で逮捕状(朝日新聞 2014/6/30)
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