広島市内の私立高校の元男子生徒2人がいじめに関与したことを理由に自宅待機処分になり、その後退学させられたことを不服として復学を求めて仮処分申請した問題で、広島地裁が復学を認める決定を出していたことがわかった。

 この元生徒らは2013年11月、同級生への暴行の様子を動画で撮影してネット上に載せたとして、学校側から自宅待機を命じられた。

 5人が2014年1月に復学を求める仮処分申請をおこなったが、うち3人については和解が成立し、残る2人については2014年4月に退学が通知された。

 決定では元生徒がいじめに関与したことを認定して「極めて悪質」と指摘したうえで、退学処分は校長の裁量権を逸脱として復学を認めた。

 一方で元生徒側は進級も求めていたが、授業を受けていなかったことを理由に退けられている。元生徒側は進級が認められなかった部分を不服として抗告するという。

 元のいじめの問題について元生徒や保護者がどう思っているのか、この事案を報じる新聞記事を読む限りは全く見えてこないのが気がかりである。

 いじめの問題を棚に上げて、自分たちは何も非がないのに不当な処分を受けた被害者かのように振る舞うのならば、それは間違っている。

(参考)
◎いじめで高校側が通学拒否、生徒復学命令…地裁(読売新聞 2014/7/8)
◎いじめ訴訟:退学処分で地裁が復学命じる 広島の私立高校元男子生徒2人 /広島(毎日新聞 2014/7/10)
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