アメリカ合衆国での調査によると、3歳のころに頻繁にたたかれた経験をもつ子どもは、5歳時には攻撃的な性格になる傾向が強いことがわかりました。


 テュレーン大学(Tulane University、アメリカ合衆国ルイジアナ州・ニューオーリンズ)公衆衛生学部の研究チームが全米を対象に、3歳児の親を対象にして調査を実施した結果判明したということです。
 たたかれるなどして育った児童が攻撃的になる傾向があるというのはかねてから指摘され、そのことを示す別の研究結果も以前にも発表されていました。今回の研究でも、いわゆる「体罰」はしつけや教育の手段ではなく、子どもの成長に悪影響を与えることが裏付けけられたことになります。
 世界的にも、子どもへの暴力を「体罰」やしつけなどとして正当化する傾向も根強く残っています。しかし、その手の主張には科学的な根拠がないことが改めて証明された形になるといえます。
(参考)
たたかれた回数の多い子どもは暴力的に育つ、米研究(AFPBBニュース 2010/4/15)※日本語
Spanking Is (Still) Wrong (The New York Times, Apr.14,2010)※英語
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