佐賀県唐津市立中学校で2007年、当時3年生だった女子生徒が教諭から「校内でいたずらをした」と決めつけられて自白強要ととれる脅迫的な事情聴取を受けた問題で、被害者が5月24日付で唐津市に約6200万円の損害賠償を求める訴訟を佐賀地裁に起こしていたことがわかりました。


 2007年5月、この学校で別の女子生徒の上履きが切られるなどの被害があったということです。原告生徒の関与が疑われるとして学年担当の教諭らから2日間にわたり、自白強要や脅迫ととれる事情聴取を受けたということです。
 訴状によると、07年5月29日、同級生の女子生徒の上履きが刃物で切られ、接着剤で下駄箱にくっつけられたうえ、画びょうを入れられるいたずらがあった。翌日、原告ら3人の女子生徒が疑われ、学年主任と担任の教諭二人から調べを受けた。
 原告は関与を否定したが、教諭は「警察呼んで指紋とってもらうか」などと厳しく問い詰め、いたずらを認める文書を書くよう迫った。調べは授業にも出席させられず2日間計6時間に及び、原告は自分がやっていないいたずらを「自白」し、母親とともに被害生徒に謝罪したという。
(佐賀新聞2010/7/4 『教諭の調査で解離性障害に 女性が市を提訴』)

 この事件の精神的ショックできっかけに生徒は不登校になり、解離性障害や抑うつなどの症状が続いているといいます。
 教諭の行為は明らかな人権侵害です。被害生徒の早期救済が求められます。
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