岡山県教育委員会は7月16日、2007年度・08年度の全国学力テストの成績について、一部を除き市町村別成績を開示することを決めました。


 例によって、情報請求者が現れ、岡山県行政情報公開・個人情報保護審査会が開示を肯定するような答申を出し、県教委も追認したという流れです。
 「学校の序列化が児童生徒に及ぼす影響は極めて大きい」として、学校別成績開示は見送りました。また学校別成績の特定を避けるため、自治体内に3校以上の学校がある市町村のみ開示の対象にするということです。
 しかしすでに市町村別の成績を開示している他県でも、市町村別成績開示でも地域別の序列化の傾向が現れています。また都道府県別成績公表自体、都道府県別の序列化を図る動きが進んでいます。
 すなわちいかなる形であれ、成績を開示することは序列化につながりますし、そもそも現行の全国学力テスト自体が地域・学校間の競争と序列化を図るために導入されたものです。
 現行の全国学力テスト自体を撤廃しない限り、このような矛盾やゆがみは続いていくことになるでしょう。
(参考)
◎学力テスト 市町村別成績開示へ 岡山県教委員会が決定(山陽新聞 2010/7/17)
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