兵庫県篠山市立古市小学校で2010年6月に発生した児童転落死事故に関して、兵庫県教育委員会は9月24日付で、同校の校長を戒告、教頭を減給3ヶ月の懲戒処分にしました。校長は9月末日付で退職する意向を示しているということです。


 事故は2010年6月2日に発生しました。事故当日は授業参観のあとに学級懇談会が開催されていました。学級懇談会終了後に保護者と一緒に帰宅することを希望した児童は、学校の図書室で待機していました。
 図書室には臨時職員が配置されていましたが、臨時職員の業務時間終了後は教頭が図書室の監督をすることになっていました。しかし教頭は実際には業務に忙殺されて図書室に行けなくなり、職員不在の状態でした。
 その間に図書館の窓から1年生女子児童が転落しました。窓のそばには本棚があり、本棚によじ登った際に誤って転落したとみられます。
 文部科学省は転落事故防止のため、窓の下に足がかりとなるものを置かないよう通知していましたが、守られていませんでした。
 小さなことが積み重なって重大な事態を招いてしまったといえます。当事者の処分だけで済ませるのではなく、事故を教訓として再発防止策を徹底していかなければなりません。
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