山梨県教育委員会は「教職員不祥事への対応」として、管理職による全教職員への個別面談を8月に指示しました。面談はほぼ完了したということです。


 一方で、面談を指示する通知では質問例が18項目並んでいたものの、ほとんど意味のない質問ばかりだったことが指摘されています。
 毎日新聞(山梨版)2010年10月10日付『県教委:「常識」通知 校長の教職員面談、18項目の質問を例示 /山梨』によると、以下のような質問例が掲載されていたということです。
「『やってはいけないことはやらない』を基本に面談」などと留意点を記載し、続けて、法律への知識を問う内容の他に次のような質問例が記されていた。
 「児童生徒や保護者とメール交換をしていないか」
 「児童生徒や保護者と必要以上に個人的な接触を持っていないか」
 「児童生徒と閉じた室内で1対1となっていないか」
 「飲酒をしたら、車はどうしているか」
 「自己抑制力、順法意識を持ち合わせているか」
 「毅然(きぜん)とした指導と体罰をはき違えていないか」

 自己抑制力や順法意識のない教師、「体罰」を毅然とした指導と強弁する教師が、こんな質問をされても正直に認めるわけなどありません。「飲酒をしたら、車はどうしているか」という質問に、「飲酒運転する」と公然と答える者もいないでしょう。
 不祥事とは無縁の人が、わざわざ時間をとって呼び出された上でこんな質問をされれば、馬鹿にされたと受け取る可能性もありえます。
 質問例には教職員だけでなく、県教委内部からも疑問があがっているといいます。こんな内容を聞くために時間を割くのなら、もっとほかに対策があるのではないかと感じます。
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