鳥取県の小学校ではこの20年ほど、学級に学級委員長やそれに類する役職を設置してきませんでした。このほど鳥取市内の1校で学級委員長制度を復活させる取り組みがおこなわれたということです。


 『asahi.com』2009年2月8日配信『小学校に「学級委員長」不在の鳥取県、20年ぶり復活へ』によると、鳥取県の小学校では学級委員長を設置せず、体育委員や保健委員など他の役職と同格の学級運営委員を設置して学級会などの意見をまとめているケースが多いということです。
 1970年代前半頃までは教師が学級委員長を指名することが一般的だったということですが、児童間の平等の意識やどの子にも役割を経験させたいという観点から、立候補制度や輪番制、他の役職と同格の扱いにするなどの教育実践がすすめられました。
 学級委員長制度を復活させた小学校では「児童は自主的な行動が少なく物静かな傾向がある」「機会均等の名目で実際は人任せのようになってしまっていた」などとして、集団を率先してまとめる核となる児童をクラスに作るために制度復活を決めています。
 学級委員長を設置することがいいのかどうかは、各学級や地域の実情、また教員の考え方などにも大きく左右されるので、一概にこうあるべきという結論が出るような性質のものではありません。実践を積み重ねる中で、よりよい方法が模索され研究が積み重なっていくことが期待されるでしょう。
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