フランス政府による社会実験として、パリ郊外の職業高校3校で学級の生徒全員が授業にしっかりと出席し校則を守るなどすれば賞金1万ユーロを学級に出すという試みが始まったということです。


 『東京新聞』2009年10月9日付朝刊『【国際】よい子のクラスに賞金 仏の3職業高校不登校減らす狙い』によると、以下のように紹介されています。
 政府による社会実験で、対象は職業高校で老人介護や金属加工などを学ぶ六学級の計百五十人。賞金は学級に支給され全員での旅行や運転免許取得、コンピューターなど備品購入に充てる。
 各学級は最初に二千ユーロずつ受け取り、賞金の使い道を話し合う。その後、来年四月まで六週間ごとの計四回の審査を受け、全員が不当に授業を欠席せず、校則を守って礼儀正しく学校生活を過ごしていれば、毎回二千ユーロずつ増額される。
 仏パリジャン紙によると、背景には、職業高校で平均10%の生徒が長期にわたる欠席を繰り返している問題がある。30%を超えて正常な授業が成立しないケースもあるという。

 一方で野党はこの制度に猛反対し、またいじめにつながることを心配する保護者も多くいるということです。
 生徒間のいじめや相互監視だけが進んで期待通りの結果にはならず、状況をさらに悪化させるだけではないかという印象を受けます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集