「長崎県時津町の私立青雲中学校の生徒寮で2009年5月、事件への関与を疑われてまる2日にわたって教諭らから詰問された上に暴行を受けた」などとして、当時2年生だった男子生徒(2009年9月に退学)と保護者が10月21日、学校や関与した教諭らを相手取って総額約3960万円の損害賠償を求める訴訟を提訴しました。


生徒側の訴えによると、5月23日午後~深夜、翌24日の朝~夕方までの2日間にわたり、生徒寮の会議室に閉じこめられて事件への関与について詰問されたということです。教諭らは事件の関与を否定する生徒に対して暴行を加えたり、また2日目には生徒は体調を崩して発熱していたにもかかわらず詰問を続けたということです。
事件後生徒は精神的ショックを受け実家に帰宅し、登校できなくなりました。復学を前提とした対応をとっていたものの、最終的に退学を余儀なくされたということです。
生徒側は「悪質ないじめ」として提訴に至っています。その一方で学校側は、教師の暴行があったこと自体については一部認めているものの「生徒側の被害訴えには学校側が把握している内容とは異なる部分がある」として争う方針だということです。
このような一方的な詰問・つるし上げのような行為をおこなうのは、教育的とはいえません。過去にも、似たような教師の「指導」と称したつるし上げで、生徒が自殺に追い込まれる・不登校になる・転校や退学に追い込まれるという事件もいくつかありました。今回の事件では、生徒は大きな精神的ショックを受けて不登校・退学に追い込まれています。生徒を不登校や退学に追い込むような「指導」が正常であるわけがありません。
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