愛媛県今治市の市民団体は11月6日、「新しい歴史教科書をつくる会」系の扶桑社版中学校社会科歴史・公民教科書が2010年度以降に同市で採択された経緯や理由などについて、公開の場で説明するよう求める請願書を今治市教育委員会宛に提出しました。


 愛媛県今治採択地区(今治市・越智郡上島町の2市町で構成)では、現行では中学校社会科歴史的分野は東京書籍、公民的分野は旧大阪書籍(日本文教出版が発行を継続)の教科書を採択しています。その一方で2009年8月27日の教科書採択の際に扶桑社版教科書が採択され、2010年度以降に使用されることになります。
 今治地区教科用図書採択協議会では、現行教科書を推薦していました。協議会は各教科書の比較研究をおこない、採択にふさわしいと考える教科書を推薦することを目的としています。しかし採択の際には、協議会からは推薦されていない扶桑社版が選ばれたことになります。
 市民団体は採択の経緯に疑問を呈し、教育委員会の担当者に公開での説明を求めています。
 確かに、推薦もされていない扶桑社版がなぜ採択されたのか、経過は不透明です。採択の経緯を詳細に明らかにしていくことは必要不可欠でしょう。
(参考)
◎今治市教委に教科書採択の公開説明会を請願(愛媛新聞 2009/11/6)
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