福岡市教育委員会は教職員向けリーフレット「体罰によらない教育のために」を作成し、11月17日に市立学校の全教職員に配布しました。

西日本新聞の記事によると、福岡市教委は「教育現場から体罰を根絶したい」としている。ということです。
これだけをみれば当然でしょう。しかし福岡市では、「体罰」関連での事件が多く問題化しています。
近年だけでも、2008年12月17日には市教委の教育次長が「体罰」肯定と受け取れる発言を福岡市議会でおこなっています。そのほか、福岡市立平尾中学校で「体罰」を繰り返した教師3人に対して弁護士会の警告が出された事件(2007年3月)、福岡市立内浜中学校の生徒自殺問題(担任教諭からの「体罰」が自殺背景に指摘されている:2009年1月)など、「体罰」関連の事件で福岡市教育委員会や学校が事件を正当化するような態度をとった例もいくつか思い出します。
古い事件になりますが、20年前に発生した福岡市立壱岐中学校生き埋め暴力事件(1989年発生、1990年発覚)から福岡市の「体罰」への対応は進歩していないのではないかという印象すら受けます。
これらに対する抜本的な改善なしにリーフレットだけ配布しても、ただのポーズに終わってしまうのではないかという危惧があります。「体罰」廃絶のために本腰を入れていくような体制を名実ともに構築していくことが強く求められます。
(参考)
◎体罰防止へ手引書福岡市教委が全教員に配布(西日本新聞 2009/11/18)
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