福岡県北九州市の私立高校1年の女子生徒が、自らの開設していたブログに同級生から中傷を受けて自殺した問題で、生徒の遺族が6月20日、書き込みをした同級生を侮辱容疑で刑事告訴しました。


 生徒の通っていた学校では書き込み者を特定したものの、生徒へのいじめの事実はないとしたままです。学校側はいじめの調査をする気がないと遺族側に映ったことが、刑事捜査を通じて真相解明をしてほしいという思いで告訴につながったものだということです。
 このような事件では、学校側の心ない対応がさらに被害者を傷つけて二次被害を与え、問題をさらにこじらせて大きくさせるというのもいつものパターンです。「被害者は泣き寝入りすればそれで円満解決・被害者はわけのわからないことに難癖を付けて嫌がらせをするクレーマー」かのように振る舞う加害者の身勝手な論理は、決して許されないものです。
 また刑事訴訟や民事訴訟をしても、常識的な判断から見れば不十分な結果しか得られないということも、今まではよくありました。しかしいい加減にそういう風潮も改められるべきで、徹底的な事件の解明が待たれます。
 学校でいじめに対してまともな対策がなされないということも、残念なことですが珍しくありません。また極端な場合は学校や教師自身がいじめをおこなったり生徒を自殺に追い込んだりする事件すら発生しています。学校が生徒の人権に対して鈍感になっている現状が横行しているのは重大で、学校の体質自体も問われなければならないでしょう。
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集