5月31日付各新聞社web配信記事によると、「今まで『新しい歴史教科書をつくる会』の教科書を発行していた扶桑社が、同会教科書の継続発行を断念した」と報じられています。


 扶桑社側は発行断念の理由について、「つくる会」の内部混乱を理由としているということです。「つくる会」は新しい発行元を探しているということです。
 一方で扶桑社は、「つくる会」の教科書の誤りを認めて撤退するというわけではありません。扶桑社は、「日本教育再生機構」などと連携して社会科歴史・公民教科書を発行するという観測もあります。「日本教育再生機構」は組織運営上の内紛で「つくる会」から分かれたもので、思想的には「つくる会」とほぼ同じものであることはいうまでもありません。
 下手をすれば、学問的事実に基づかない変な教科書が2種類同時に出されるということにもなりかねません。今後の動きについては、引き続き注視が必要です。
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