東京都教育委員会は6月14日、都内の公立小中学校で2007年1月に一斉実施した学力テストの結果を発表しました。


 相も変わらず、自治体別の成績を公表しています。自治体別の成績を公表していったい何になるというのでしょうか。自治体間・学校間の過剰な競争をあおることにしかつながらず、教育に悪影響がでるだけというのは、今までの経過で目に見えています。
 成績向上のための対策に特化した授業をせざるを得なくなっているケースや、「塾や部活動などで他校の児童・生徒と会った際にテスト成績がからかいや冷やかしのネタとなった」などの子どもたちへの悪影響、子どもがストレスを感じて体調を崩していることなど、ろくでもない例ばかりが報告されています。
 また学校選択制とセットになっている地域では、人気校と不人気校の格差が拡大し、人気校では過密での教育条件の悪化、不人気校でも少人数過ぎることによる条件の悪化など、どちらも公教育の破壊につながるような現象が発生しています。
 子どもたちの学力状況の把握よりも学校間・地域間の競争をあおることを主眼とした、こんな学力テストは中止すべきです。
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