「つくる会」教科書問題について、同会は新しい出版元を決定したということです。


発行の出版社決定=「つくる会」教科書〔『時事通信』2007/9/7〕
 「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)は7日、同会主導の中学校の歴史、公民教科書を、自由社(東京都文京区)から出版すると発表した。年度内に改定される学習指導要領に沿って内容を一部改め、2010年度中の採択を目指す。

 「つくる会」内部の対立により、今まで「つくる会」教科書を発行していた扶桑社が、分裂した方のグループと組んだために、「つくる会」はかねてから新しい教科書出版元を探していました。
 しかし内部対立といっても、両派ともに今までの誤りを認めたというわけではありません。しょせんは主導権争いに基づいた仲間割れといっても差し支えないようなものです。彼らは歴史的事実や学問的な到達点・教育的な立場を踏まえた教科書をつくるという基本を否定し、教育を通じて「戦争賛美」「民主主義否定」「人権軽視」などの特定の思想を押しつけようとする、政治的プロパガンダをおこなおうという立場は変わりません。ということは、特定の思想に基づいた政治的プロパガンダをおこなう教科書が2種類発行されようとしている状況になります。
 今後の動きに引き続き要注意です。
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