デリバリー弁当方式でおかずが冷やされておいしくないなどの不評が相次いでいる大阪市立中学校の学校給食で、2014年11月におこなわれた橋下徹大阪市長と大阪市教委の意見交換で「ご飯にふりかけをかける」という奇策が出された。大阪市教委が1月7日までに、自宅からのふりかけ持ち込みを認める通知を各中学校に対して出すことが決まったと報じられた。

 「ふりかけ」が持ちだされた経過は、当ブログ2014年11月26日『大阪市中学校給食:本質見ず「ふりかけ」でごまかす議論』、および『大阪市中学校給食「ふりかけ」持ち込み認める』にも記載している。

 最終的にはいつものように、橋下徹大阪市長の思いつき・ごまかしに、教育委員会が押し切られた形になっている。

 食中毒防止のためにおかずが10度以下に冷蔵保存され、再加熱などもないから不評なのに、ふりかけでどうなるものでもない。

 産経新聞(ウェブ版)2015年1月7日付『「給食ふりかけ論争」決着…解禁へ異例の通知 大阪市教委』の記事によると、「市教委では緊急措置であることを強調。ふりかけでご飯だけを食べ、栄養のあるおかずが残されるような事態になれば、校長に使用中止を求めるとしている。」とも指摘されている。

 おかずが冷たいという問題がふりかけで解決しない以上、おかずが残される事態が引き続き生じる可能性は高いだろう。
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集