東京都の公立学校では、卒業式の「日の丸・君が代」の異常な強制が問題化しています。生徒が君が代を歌わないと教師への処分もありえるというほど、強制は異常なものだといいます。

 2月23日、東京都立高校に通う生徒や保護者らが、都教委に対して「日の丸・君が代を強制しないでほしい」と要請しました。
「強制やめて」保護者訴え 卒業式の日の丸君が代〔『共同通信』2006/2/23〕

 卒業式シーズンを前に、東京都立高31校に通う生徒の保護者らが23日、東京都教育委員会に「日の丸・君が代を強制せず、内心の自由を保障した式にしてほしい」とする要請書を提出した。
 都教委の担当者は「学習指導要領に基づき国旗国歌の意義を理解させる必要がある」などと説明。同席した都立高3年の女子生徒(18)は「何も説明なしに、君が代を歌うことを強制されても理解にはつながらない」と訴えた。
 3年の娘が都立高に通う女性(51)は要請後の記者会見で「娘は君が代を歌いたくないが、大好きな担任がそのことで処分されないかと心配している」と話した。


 「日の丸・君が代」をめぐる東京都の強制のやり方は極めて異常であり、また民主主義にも反するものです。

 「何も説明なしに、君が代を歌うことを強制されても理解にはつながらない」という生徒の声は、全く正論だといえます。また、「娘は君が代を歌いたくないが、大好きな担任がそのことで処分されないかと心配している」という親の声に関しては、強制が生徒の内心の自由を奪うものであることを如実に表しているといえます。

 何が何でも日の丸・君が代を一方的に強制するという、東京都の乱暴で反民主主義的なやり方は、改められるべきです。
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