大分県中津市の山間部にある市立耶馬渓中学校の生徒らが、高校用スクールバスの請願を市議会に対しておこなったということです。請願は継続審議になっていますが、西日本新聞が請願の背景を記事にしています。〔『西日本新聞』2006/3/27
 記事によると、この地域は高校が集中する市街地からは20キロ以上離れた山間部にあるということです。山間部の上に20キロ以上離れていると自転車通学などまず不可能です。路線バスも本数が少ない上に乗り換えを余儀なくされるということです。通学には保護者らがチャーターしたバスを使うということですが、バスのチャーター代金は1人当たり月額2万円以上かかるということです。

 耶馬渓中学校の生徒は総合学習の「模擬議会」の取り組みの際、「町外の高校に進んだ場合の親の経済的負担を軽減できれば」という生徒の声をもとに意見をまとめ、中津市議会に請願をおこなったということです。

 長距離通学が家計を圧迫することで、進学に影響したり、また通学のための中心部への移転で過疎化が進んだりすることなどが指摘されています。学ぶ権利の保障という観点からでも、少しでも状況が良くなることを願います。
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