群馬県伊勢崎市では4月から、市内の小学校での英語学習をスタートさせました。伊勢崎市での英語学習を担当するのは、専門の指導者や外国語指導助手ではなく、担任教諭が担当することにしているということです。〔『毎日新聞』2006/5/3
 それに伴って市教委が、教員対象の英語教育研修会も開催しているということですが、必ずしも順風満帆とはいえないようです。

 英語の研修会に参加した女性教諭(39)は「自分自身が英語の音に慣れていない状態でどう授業を進めたらいいのか」と本音を漏らした。ということです。確かに、英語教育について専門的に学んだことがない人が圧倒的多数の小学校教員にとっては、その不安は当然だといえるでしょう。

 市教委側は英語教育に積極的にとりくんでいくとしています。しかし英語、いやあらゆる学校活動・学習活動については、単に授業時間数だけを確保するだけでは不十分で、指導者の育成や指導法の研究などの「授業時間以外にかける必要時間」という問題があります。
 英語の授業時数だけ保障しながらも、肝心の指導者の育成が追いついていないのならば望むような結果が得られず、下手をすれば「時間の無駄」に終わる危険性もあります。

 小学校での英語教育導入については、改めて慎重な論議と、仮に導入するにしても指導者の系統的育成と指導法の研究が必要になってくるでしょう。
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