大阪産業大学(大阪府大東市)の柔道部で、1年男子部員が外部コーチ(24)から「指導」と称して木製の棒で殴られるなどの暴行を受け、後遺症が残るケガを負っていたことがわかった。

事件の概要



 報道によると、事件は2018年6月15日に発生した。

 被害部員は練習中、時間を計測するタイマーの前に立っていた。その際にコーチは、そこに立っていたら練習の邪魔になるとして、場所を移るように指示した。しかし部員にはコーチの指示が聞こえなかったという。

 コーチは部員が動かないことに立腹し、木製の棒で殴った。コーチは尻を殴ろうとしたが、部員は反射的に右手を出し、右手にケガを負った。

 部員は壊死の危険性がある重症と診断され、入院手術を余儀なくされた。強度の打撲などによって神経障害や機能障害などを引き起こす「コンパートメント症候群」を起こし、筆記具が持てなくなるなどの後遺症が残った。

 大学側の調査では、コーチは普段から「指導」と称して、バットで部員の尻を殴るなどの暴力行為を繰り返していたという。

 大学側は当該コーチとの契約を解除し、監督についても顧問解任の処分をおこなった。

悪質な暴行事件



 最近は大学運動部で、指導者の暴力事件がしばしば報道されている。今回の件についても、大学運動部でも暴力による指導が横行していることが浮き彫りになる事例である。

 気に入らないから腹いせで暴力を振るうような行為を「指導」と称するような行為は、あってはならないことである。学校や運動部だからといって、そういう行為が許されるわけではない。

(参考)
◎大阪産業大 柔道部コーチが体罰 大けが 木製の棒で殴打(毎日新聞 2018/9/20)
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