愛知県警天白署は12月3日、生徒に「体罰」・暴力行為を加えたとして、名古屋市立天白養護学校の男性教諭(59)を暴行容疑で名古屋地検に書類送検した。

 2017年11月、運動会の練習中に高等部3年(当時)の男子生徒の足を蹴ったり踏みつけるなどした容疑。教諭は「言うことを聞かないのでやった」と容疑を認めている。

 教諭の「体罰」・暴力事件は2018年2月に発覚した。学校に情報提供があり、調査をおこなったところ、教諭がこの生徒の足を蹴るなどの暴力行為が確認され、本人も学校側の調査に事実関係を認めたとされる。この教諭の暴行事件については、目撃者が動画を撮影して学校に提供し、またテレビ局も映像を入手して放送している。

 また教諭は2017年4月から2018年2月にかけて、高等部の複数の生徒に対して「ちび」「ブス」などの暴言を吐く、大声で怒鳴りつける、プラスチックのバットで床をたたいて威嚇するなどの行為を繰り返していたことも、学校の調査で確認された。

 教諭は事件発覚後は休職状態となり、名古屋市教委が処分を検討中だという。

 俗に「体罰」ともいわれる、教員による生徒への暴力・虐待事件が刑事事件として書類送検されるのは、異例のことではある。その一方で、「指導」にも値しない虐待・人権侵害行為であり、厳しい対応は当然だともいえるのではないか。

(参考)
◎生徒の足踏みつけた疑い 養護学校教諭を書類送検(朝日新聞 2018/12/3)
◎養護学校教諭、生徒を蹴ったり踏みつけた疑い(読売新聞 2018/12/3)
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