「愛媛県今治市立菊間中学校に在学中、いじめを受けてストレス性の心身症とうつ病を発症し不登校になった」として、同校に通っていた元生徒の女性(高校1年)が今治市などを相手取り100万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が、1月15日に松山地裁で開かれた。

 今治市は、いじめがあったことは認めながらも、生徒の症状との因果関係は不明として、争う姿勢を示した。

いじめの経過



 報道によると、いじめの経過は、おおよそ以下のようになっているようである。

 生徒は入学直後から、同じ部活動の同級生から「死ね」などと暴言を受ける・動物に例えるようなあだ名で呼ばれる・近距離からボールを背中にぶつけられるなどのいじめを繰り返し受けた。生徒は2016年12月頃から登校できない状態になり、ストレス性の心身症とうつ病だと診断されたとしている。

 今治市教育委員会が設置した第三者委員会での調査も不十分で、適切な対応がされず、不登校によって学習権が侵害されたとも訴えている。

 報道を見る限りでは、この案件では、今治市が争う理由はいわば「揚げ足取り」のようにしか見えないという印象も受ける。いじめがあったことが事実と認めながら、生徒の症状との因果関係は不明だとすれば、他に要因があるのか自然発生したのかということにもなり、生徒側に二次被害を与えることになってしまうのではないか。
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