千葉県野田市で小学校4年の女子児童が2019年1月に虐待死した事件で、児童相談所などの対応を検証していた千葉県の検証委員会は2019年11月25日、検証報告書を発表した。

 この問題では、虐待加害者である父親・栗原勇一郎が、法的根拠に欠けると思われる「法的手段」を振りかざすなどして、児童相談所や学校・教育委員会を恫喝するなど強硬な態度に出たことで、対応していた担当者が強い恐怖感を感じて屈するような形になり、被害訴えが記された内容を加害者側に開示したり一時保護解除な決定どの不適切対応につながり、最悪の状況を招いたとも、報道などでは指摘された。

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 千葉県の報告書では、身体的虐待や性的虐待を把握していた児童相談所は一時保護を解除すべきではなかったなどと指摘した。

 加害者が異常な恫喝を繰り返す人物だからといっても、恫喝に屈した形になったのは致命的な失態である。こういうのはその場だけで対応せず、組織的に対応すべき案件であった。また、場合によっては弁護士や警察など各方面と連携する必要もあったと考えられるものである。

 せめて、この事件での教訓を明らかにして、同種の事案での対応について、スキルをあげるような方向で検討し、また必要な研修や人員配置なども含めておこなっていく必要がある。
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