大阪府立刀根山高校(豊中市)で、進学予定の3年生への日本学生支援機構奨学金選考結果について記した一覧表を教室に掲示していたことがわかった。大阪府教育庁が2019年12月26日に明らかにした。

 報道発表によると、事案の経過は以下の通りのようである。

 進路指導部担当の教員は2019年12月13日、日本学生支援機構の奨学金事務担当者向けのインターネットサイトにアクセスし、同校で奨学金受給選考を申し込んだ148人分の選考結果を確認した上で、選考結果の一覧名簿を作成した。

 休日を挟んだ2019年12月16日、進路指導部担当者は職員室の3年担任のメールボックスに選考結果名簿を届けた。3年生9クラスのうち7クラスで担任が名簿を教室に貼り出した。

 直後に担任の一人が「支給が決定した奨学金の種別から、各家庭の住民税納付状況や生活保護受給有無などが推測できる。個人情報が含まれているのは不適切」と気づいた。学年担任団での協議の上で、約1時間後に全クラス分を取り外した。

 同校で調査したところ、少なくとも2016年度から同様の対応をおこなっていたことがわかった。

あまりにもずさん



 個人情報の扱いがずさんだと言わざるをえない案件である。

 奨学金の受給状況は個人情報にもあたる。支給が決定した奨学金の種別から、家庭の経済状況も推測されることになることは、より慎重に扱わなければならない個人情報ということにもなる。
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