和歌山市立新南小学校で6年を担任していた男性教諭・M(46)が2019年4月~12月にかけ、担任クラスの児童に対して日常的に「体罰」・暴力行為を繰り返していたことがわかった。

和歌山県教育委員会は2020年2月7日付で、当該教諭を停職6ヶ月の懲戒処分にした。また「体罰」・暴力行為を長期間にわたって把握できなかった管理責任を問い、校長を戒告処分とした。

報道によると、事件の経過は以下のようである。

教諭は2008年度に採用され、2014年度に当該校に赴任した。

教諭は2019年度、担任する6年のクラスで、「クラスの決まりを守れなかった」などとして、こめかみをこぶしで押す、ほうきで足をたたくなどの行為を繰り返した。

2019年12月には、数人の児童に対してたたくなどの行為を加え、うち1人の男子児童に対しては転倒したところを馬乗りになって「帰れ。明日は学校に来るな」などといいながら引きずったり蹴りつけるなどし、強制的に帰宅させた。

「帰れ」といわれて帰宅させられた児童が保護者に一部始終を話し、保護者から学校に連絡して、事件が発覚した。学校側の調査では、教諭の「体罰」・暴力行為が日常的におこなわれていたことを確認した。クラス37人中半数以上の児童が被害に遭っていた。

教諭は事件発覚後自宅待機処分になっていた。「体罰」・暴力行為の事実関係を認め、「クラスをまとめたいという思いが強すぎた」などと話したという。

停職6ヶ月と判断されたのは、従来の同種事例と比較すれば踏み込んだ処分となっている。重すぎるというより、過去の同種事例が甘すぎるというべきものだったのだろう。極めて悪質な暴力行為でもあり、厳しい対応とともに、再発防止策や被害児童への適切なケアなど多面的に取り組んでいく必要がある。
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