仙台市立小中学校では2020年度より学校給食費を値上げする。食材の価格高騰により現行の給食費では必要な栄養量が満たせないとしている。

この問題を受け、仙台市の保護者などで作る市民グループは2020年2月10日、給食の無償化などを求めて、郡和子市長宛に署名約3600人分を提出した。

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署名では、給食の無償化を求めるとした上で、「せめて今回の値上げ分については、幼保無償化で浮いた財源などを活用して公費負担を」と求めた。

また、地場産品の積極的な使用、国産小麦・米粉の使用推進、栄養強化食品に頼らない献立作りについても、同時に求めている。

対応した市の担当者は、「幼保無償化での財源は子育て施策全般に充てるものであり、給食だけに充てるのは難しい」「栄養設置基準を満たすおいしい給食にするよう努力する」という見解を示した。

学校給食については、教育の一環として位置づけられている。近年は学校給食の教育的役割がさらに重視されるようになり、また貧困問題なども背景にして、全国的にはここ10年ほどで給食費無償化に踏み出す自治体も増えている。

一気に無償化にするというのは難しいのかもしれない。しかしそれでも、値上げ分の公費負担など、自治体としての公費負担の割合を増やしていくことも必要になってくるのではないか。

(参考)
◎「給食費無償化」求め 署名簿提出 市民グループが郡市長宛てに〈仙台〉(仙台放送 2020/2/10)
◎仙台・学校給食費値上げ 公費負担求め保護者団体が署名簿提出(河北新報 2020/2/11)
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