「子どもと教科書全国ネット21」は2020年3月8日、東京都内で第23回総会を開いた。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2020-03-09/2020030912_01_1.html

『しんぶん赤旗』の報道によると、以下のような内容が記されている。

新型コロナウイルス問題に関する安倍首相の全国一律の休校要請については、「本来なら、教育委員会などが話し合うべきもの。子どもの学習権の侵害だ」と指摘した。

教科書採択の問題については、検閲に近い教科書制度が残っているのはOECD諸国では日本だけと指摘し、採択課程の透明性の確保や、授業をおこなう教員の自主性尊重を求める方針を提起した。

参加者からは、教科書採択の問題について「情報開示請求を促進したい」「現場の教師が教科書採択に関わっていない現実がある」「若い先生の中には、教科書の違いや何が問題なのかが分からない先生もいる」などといった意見が出されたという。採択問題について考える会議や学習会などの取り組みをおこなったとも報告された。

教科書採択の問題については、小中学校は地区採択となり、学校現場から遠くなっていることが指摘されている。また教科書検定についても、特に政治・社会問題とも密接に関連する内容や学術的に見解が分かれるような内容では、政府見解に近いことを書き込むよう求める締め付けが強まっているともされている。

2020年は中学校教科書採択の年にあたっている。例年のスケジュールを参考にすると、3月下旬頃に2021年度以降使用する中学校教科書検定結果が公表される見通しで、各教科書の内容分析や6月前後に実施される教科書展示会を経て、7月~8月に各教育委員会で採択作業がおこなわれることになる。

教科書採択に際しては、現場の教員の声を可能な限り反映させていくことも重要になってくる。可能な限りの対応をとってほしいし、その態勢を作ってほしいと願う。
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