福岡県筑後地区の公立中学校で2018年度、不登校生徒に対して、廊下で定期試験を受けさせていたことがわかった。

「西日本新聞」2020年5月8日付が報じている。

記事によると、経過は大筋で以下の様子。

不登校気味で相談室登校状態になっていた生徒は2018年11月、中間試験を受けるために登校するよう促されたが、その際に保健室前の廊下で試験を受けさせられたという。廊下に机を置き、養護教諭が試験監督をおこなっていた。

当時、廊下は冷え切って寒かったという。

保護者がこの事実を知り、学校側に説明を求めた。当時の校長は、「学校が荒れていた頃、規律を守り授業を成り立たせるために始まった。今は空き教室がないことや教員不足が理由」と話したという。学校側はその後、相談室で受験する方向で改善した。

当該校ではかつて学校が荒れていた時代に「非行対策」として、問題生徒を教室から締め出す目的で始めた経緯があり、それが不登校の生徒にも応用されたとしている。少なくとも13年間、同様の措置がとられてきたとしている。

このような措置は疑問である。人権侵害といってよい。不登校の生徒をさらに追い詰め、学習する権利を奪うような、極めて悪質なものではないか。
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集