首長らでつくる全国知事会・全国市長会・全国町村会の3団体は2020年7月3日、新型コロナウイルス問題での感染対策に関連して、現行の学級編成では物理的に「密」が避けられないとして、少人数学級を求める緊急提言書を、連名で文部科学省に提出した。

萩生田光一文科大臣が対応した。申し入れは冒頭以外は非公開でおこなわれた。出席者によると、萩生田大臣は「しっかりと取り組んでいく」と発言したという。

公立小中学校では、小学校1~2年が35人学級、それ以上の学年では40人学級を基準としている。新型コロナ問題以前から、少人数学級によって児童生徒に目が行き届き落ち着きが生まれるなどとして、少人数学級を求める声があった。

かねてからの教育効果という観点に加えて、新型コロナウイルス問題により、現在の教室の面積と人数では「密」が避けられないという指摘もされるようになった。

また分散登校で学級人数を半分に割ったことで、分散登校期間中は児童生徒一人一人に目が行き届くようになった、児童生徒に落ち着きが生まれたなどの効果も報告されている。

新型コロナウイルスで「密」を避けるためにも、またそれ以外の部分での教育効果についても、少人数学級を求める声が強まっている。

日本教育学会が新型コロナウイルス対応に絡めて、少人数学級導入の提言をおこなった。また国会でも少人数学級を求める質疑がされた。

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少人数学級の導入を


新型コロナ問題の発生により、「密」を避けるという目的でクローズアップされだした少人数学級。「密」を避けるために物理的に必要だという観点も、重要なことである。

同時に、根本的な問題として、かねてから指摘されていた少人数学級のメリットが実際の形で証明されたことにもなる。

例えば大阪府内のある小学校では、学年全体の人数が40人だった関係で、1・2年時の35人学級編成だと1クラス20人程度の2クラス、しかし3年に進級すると1クラスにまとめられた。進級後は授業中の落ち着きがない状態が生じ、教員の目も届きにくくなったという。保護者らは2クラスに戻すよう署名を集めて教育委員会に提出するなどした。新型コロナ問題が発生して分散登校になると、分散登校期間中は児童が落ち着くなどしたという。そのような事例も報告されている。

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コロナ問題での対応という意味にとどまらず、コロナ問題が収束した後でも恒久的に少人数学級に移行することが必要になるのではないか。

そのためには、教員を抜本的に増員したり、場合によっては校舎・教室の増築なども計画的におこなっていく必要がある。政府として少しでもよりよい形に踏み込んでいくことが必要だといえる。