小中学生の成績をマイナンバーと紐付けて管理する――政府がそのような構想を持っているとされていることが、2020年12月16日に複数のマスコミで報じられた。

あまりにも突拍子なさすぎて、目を疑った。

報道によると、小中学生の学校での学習履歴やテストの成績などをマイナンバーで管理するとして、2023年度にも一部で試行を実施したいとしている。ビッグデータで一元化することで、個別の児童・生徒の学習状況の把握、経年での学習状況の伸び具合や、進級・進学や転校の際の引き継ぎが簡素化できるなどの効果を見込んでいるとされる。

しかし、そのようなものは「効果」以上に、弊害の方が大きいのではないか。

個人情報が一元化されて管理されることで、プライバシーの侵害にもなりうるし、情報漏洩のリスクにもつながりかねない。

またデータが経年的に記録され蓄積されマイナンバーと紐付けられてつきまとうことで、幼少期の頃からのテストの成績などを基にして「生まれ」や「育ち」で差別・偏見や過剰な競争などが生まれる状況も危惧される。そうなると、学生時代の成績が振るわなかったというだけで、将来的な進路にも影響が出かねない。

また国レベルでビッグデータとして記録されることは、学習の評定方法やテストの実施方法などについても全国一律の基準で画一的に実施することが求められることにもつながりかねない。このことは、目の前の児童・生徒の状況や、学校・地域の状況などに応じたよりきめ細やかな指導に支障をきたすおそれにもつながってくる。

現時点では学校の成績に関する部分をマイナンバーと紐付けることを想定していて、問題行動など生徒指導に関する部分はさらに検討を要するとしているという。成績についても紐付けることで重大な問題が想定されるのに、生徒指導に関する部分まで結びつけられるとよりとんでもないことになってしまうと思われる。

あまりにも問題外の構想であり、こんなものは具体化すべきではない。