兵庫県加古川市立中学校2年だった女子生徒が2016年9月にいじめを苦にして自殺した事件で、学校側が2015年、いじめの訴えが記されたメモを廃棄していたことが、2021年1月3日までにわかった。

また遺族側は2020年9月30日付で、加古川市を相手取り、約7700万円の損害賠償を求める民事訴訟を神戸地裁姫路支部に起こしたことも、同日までに報道された。

この事件では、第三者委員会が2017年12月、「いじめが自殺の原因」とする調査報告書をまとめている。

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事件の経過


生徒は、1年だった2015年から、部活動でほかの部員から悪口を言われるなどのいじめを受けていた。

生徒は「部活をやめたい」と親に相談し、保護者から学校にいじめの連絡をおこなった。それを受けて2015年11月、部活動顧問教諭と副顧問教諭が立ち会い、部員に対してメモ用紙を渡し、いじめの内容を書くよう指示した。

その際に顧問教諭は「お互い様だろ」などと発言したという。また顧問らはメモ用紙に記載されていた内容を「部員間のトラブル」と扱い、その後副顧問がシュレッダーで廃棄処分した。

しかしその後もいじめが続いた。2年進級後の2016年には、生徒がいじめを受けているとアンケートで訴えたにもかかわらず学校側は何もしなかった。生徒は2016年9月、いじめを苦にしたとするメモを残して自殺した。

第三者委員会が調査をおこなったが、2015年のいじめメモについては学校側は調査に対し「紛失した」と証言していた。

遺族側は2016年のアンケートについて、学校側から存在を知らされず、第三者委員会の調査過程で初めて聞いたと指摘している。

第三者委員会は2017年12月、「いじめが原因」と認定する報告書を出した。2018年11月、当時の校長を戒告処分、顧問教諭を厳重注意などとする処分がおこなわれた。副顧問への処分は見送られた。

メモ廃棄が明らかに


報道によると、2018年6月、遺族側が学校側に事情を聴いた際、副顧問教諭がメモを破棄したことを認めた。その際の話し合いには、校長(事件後の2017年度着任)も同席していた。

いじめ隠蔽を疑われるべき内容


いじめについて記されたメモがあったにもかかわらず、単なる「トラブル」扱いされた上に廃棄されたこと、さらにメモの存在も隠されていたことで、いじめへの対応が遅れ、自殺という結果につながってしまったということにもなる。

廃棄という手段が適切だったとは思えないし、それをずっと隠していたことも腑に落ちない。