滋賀県大津市立中学校2年だった男子生徒が2011年に自殺したのはいじめが原因だとして、被害生徒の遺族が加害生徒を相手取って訴えていた訴訟で、最高裁は2021年1月21日付で、遺族側からの上告を棄却した。

加害者からのいじめがあり自殺との因果関係を認定して加害者のうち2人の賠償責任を認めたものの、被害生徒宅の家庭環境などに問題があり生徒を支えきれていなかったなどとして大幅な過失相殺を認め、賠償額を一審より約10分の1の約400万円に減額した、二審大阪高裁判決(2020年2月27日)が確定する。

一審大津地裁判決(2019年2月19日)では、いじめと自殺との因果関係を全面的に認めて約3750万円の損害賠償を命じる判決だった。一審判決は、いじめ訴訟での判決としては画期的なものだった。

いじめと自殺との因果関係は認められたという部分は二審でも維持されているとはいえども、二審で大幅な過失相殺を認めたということは腑に落ちない。二審で後退した部分を少しでも元に戻せるような判決を期待していたが、上告棄却は残念である。